<無形民俗文化財情報>

<名称>大富神社神幸祭(おおとみじんじゃじんこうさい)

<種別>福岡県指定無形民俗文化財

<公開日>毎年4月29日(汐かき)・4月30日(お下り)・5月1日(お上り)

<公開場所>大富神社(福岡県豊前市大字四郎丸)~住吉御旅所

<時間>下記参照されたし

<駐車場>大富神社に駐車場有、住吉御旅所にも臨時駐車場有

<トイレ>大富神社には境内にある

<問合せ先>豊前市生涯学習課  TEL 0979-82-1111
 
(注意)公開日時は変更になる場合があります 
   
 
   <大富神社神幸祭の内容説明>

 大富神社春季神幸祭の起源は、天平12年(740年)藤原四兄弟の1人、藤原広嗣が北九州に大乱を起こした際、鎮圧軍の武将・紀宇麻呂(きのうまろ)が大富神社に戦勝祈願

をして出陣したところ、見事肥前(長崎県)の松浦で広嗣の首を挙げる事が出来た。戦勝報告とお礼を兼ねて大富神社より住吉(旧八尋浜)まで凱旋行列を行い、この地に御

輿の仮安置所を建立したのが初めとされ、神幸行列はそれを模したものとされる。大富神社春季神幸祭は八屋祇とも呼ばれ、日本中でもっとも早くおこなわれる祇園祭である

毎年4月30日、この神幸行列が八屋(御輿の仮安置所)へ来られる事を「お下り」と呼び、八屋地区では各々の山車を連ねてお迎えし「お旅所」へ従う。お旅所は別名「神幸場

」や「神事場」とも呼ばれる。「エッサヤーレ」のかけ声とともに神幸行列や船型、山鉾、躍り車が八屋の町を練り歩く。夕方、住吉御旅所へ次々と山車が到着し、祭りはク

ライマックスを迎える。

5月1日には「お旅所」において「献饌祭」「岩戸神楽奉納」(隔年)「お田植祭」「ちの輪神事」などのお立ちの神事の後、「お上り」として神幸行列は大富神社へ帰る。八

屋祇園はその後、各地区毎に帰途に就くが盛大に盛り上がりを見せる。

山車は3種7基あり、船型・山型・車型に分かれている。船型は通称「大舟」と呼ばれ「御船」とも呼ばれる。2基「住吉区」と「明神区」がある。近年までは隔年奉納の順であ

ったが、2001年より明神区は毎年奉納になり隔年に2台の年が出来た。船はどちらも「住吉丸」の名があり神様をお迎えする山車内で位が一番高い。

囃子の音色は独特で重厚感があり地元民は勿論、観客にも最も喜ばれる。形は他の祭りでは見られない関船の一種の「小早」が使われており仔細は判明して無いが戦船を用い

た全国的に見ても稀な山車である。もっとも大冨神社の祭神が「住吉大神」「八幡大神」「宗像大神」であることを考えれば、「海」に関係する「大舟」が山車の第一位に座

っていることは納得いく。

福岡県の無形民俗文化財に指定されている神幸祭で、旧4町村に跨り築上郡一帯でも最大級の祭りである。同時に山田の感応楽も偶数年で奉納されている。

この感応楽は「国選択記録指定文化財」であり、この祭礼の中ではもっとも格が高いとされる。

行事の日時(2018年)は以下のとおりである

4月29日(汐かき)  12時~18時  各山車の汐かき 各町内回り  20時~ 大船(提灯船)各町内回り・山鉾二基(提灯山)前川~

4月30日(お下り)  12時~ 舟歌組(天狗そろい奉納)大富神社前・神輿本社お立ち 大富神社発
           13時 大船(出発)上町~  14時~ 踊車三基(出発) 上町~  16時~山鉾二基(出発)各公民館  16時過ぎ~各山車の中野四辻通過
          17時~ 神輿御旅所着・舟歌組(泰平楽奉納)御旅所神前  19時~山鉾二基御旅所着  20時~踊車三基御旅所着
          21時~ 各山車全基(鐘の競演会) 神幸場

5月1日(お上り)  10時~ 献饌祭 御旅所神前・岩戸神楽奉納(大村神楽講)御旅所神前  12時~ 踊車三基御旅所発 神幸場
          14時~ 御田植祭 御旅所神前・ちの輪神事 御旅所神前
          16時~ 神輿御旅所発 神幸場・神幸行列出発 神幸場・大船・山鉾出発 神幸場
          17時~ 各山車八屋内回り帰着 各町内回り  19時~ 神輿本社お着 大富神社

<参考> 船型(明神区・住吉区)、山鉾(上野区・本町区)、踊り車(前川区・下町区・八幡町)
<NIA取材記>

 取材は2018年5月1日に行った。11時ごろ大富神社に着いた。別表神社で勅使の為の手洗い井戸もあり格式が高い。1の鳥居は15mはあろうか、とても大きい。

神社には人影が全くない。そこでお旅どころを訪ねていくことにした。お旅どころも大富神社という。車で10分はかかる。歩いていくには遠すぎる。

お旅どころには駐車場がない。大船、山鉾、踊り車や露店で境内はいっぱいである。

3台の「踊り車」は町内をねり動き、着物を着た女性が舞っている。やはり神幸祭は30日が本番である。お旅どころに集まってくる山車は電飾で飾られているそうで、祭りは最

高潮になるそうだ。取材日程が合わずに残念だった。またの機会もあろう。では気を取り直して感応楽の撮影をしっかりやろう。

本宮に帰って感応楽の奉納を待った。16時ごろ鉦や太鼓の音がする。何だろうとカメラ片手に見に行った。高野の高木神社で感応楽が舞われていた。

保存会の人から情報によると中組の大己貴神社は取材した方がよいとの事。大富神社の駐車場から歩いて15分程度である。そこには駐車場がないから歩くしかない。

神主が馬に乗って現れ、3体の神輿も到着して船歌組の唄があって、「感応楽祭文」の読み立てがなされ、かがり火が炊かれ感応楽が奉納された。

次は大富神社拝殿前での感応楽である。雨が降る中、午後7時30分、暗闇の中に踊る人々をかがり火が怪しく照らし出し、素晴らしい映像が撮れた。

                                                       2018年6月2日 池松卓成 記す